使途秘匿金
法人税務で「使途秘匿金」というものがあります。
文字通り使い道を秘匿したお金のことですが、税務上の取り扱いは以下の通りとなります。
- 経費として計上している場合は、経費として認められない。
- その支出額の40%の税金が追加される。
会社の経理は「いつ」「誰に」「いくら」「何のために」を帳簿に記載することを要求されますので、この記載がないものは、本来は経費だとしても、経費として認められません。これによって、利益が大きくなりますので、その分税額が増えます。
加えて、会社がその支払先や目的を秘匿しているのはよろしくないということで、支出額の40%の税金が追加されます。 この40%部分は、会社が赤字でも税金が発生します。
会社の利益に対する税金の割合を法定実効税率といいますが、おおよそ33%(会社の事情によって異なります。)です。
よって、黒字会社の場合には、使途秘匿金として支出した金額の40%+33%=73%は税金を支払うことになります。
こんな支出誰がするの?と思われがちですが、実際にニュースなどで目にします。