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後見と信託

今や人生100年時代とも言われているようです。
2016年の日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳で、いずれも過去最高を更新しているというのも、このようにいわれる背景となっているのかもしれません。

一般的には65歳以上となると「高齢者」と表わせられるようになりますが、人生100年ともなれば「高齢者」なってから35年の歳月があります。
高齢者の定義も時代にそぐわなくなっているのかもしれません。

いつから高齢者となるかはさておき、年齢を多く重ねるようになれば、認知症にも代表されるように自身の判断能力が低下してしまうことがあるのは、残念ながら現実です。
認知症となってしまうと、契約行為なども原則無効となり、成年後見人の選任が必要となります。

後見制度は2種類ある

一言で成年後見人といっても、成年後見制度は、法定後見制度と任意後見制度があります。
任意後見制度は本人と後見人となる人の契約によるものですので、認知症になってしまうと、任意後見制度は利用できません。
必然的に法定後見制度の利用となります。

法定後見制度は家庭裁判所に後見人の選任が必要であることの申し立てをして、裁判所が選任します。
法定後見は、本人の判断能力が不十分であるために利用される制度ですので、法定後見人は被後見人の財産保全が任務の一つとなります。
つまり、被後見人の財産が減る行為はNGということです。
資産運用と呼ばれるものはもちろんですが、相続税対策のために財産を動かすということもできなくなります。

そのため、法定後見制度の利用となる前に、あらかじめ自分自身で対応策を考えることも多くなっているようです。
任意後見制度の利用などはその対応策の一つとして挙げられるものですが、金融機関もこうしたものに応じたサービスを始めているようです。

後見制度支援信託

金融機関などが行うサービスとして代表的なものは、後見制度支援信託なのかもしれません。
後見制度の最大のリスクと言えば、後見人による財産の使い込みです。
後見制度支援信託は、被後見人の財産のうち、日常的な支払をするのに必要十分な金銭を預貯金等として後見人が管理し、通常使用しない金銭を信託銀行等に信託する仕組みのことです。信託財産は、元本が保証され、預金保険制度の保護対象にもなるのが特徴です。

金銭を信託するので後見人に使い込まれる恐れはありませんが、金融機関への信託報酬などが必要になることと、信託財産が1000万円以上からとしている金融機関が多いことなども特徴となるのかもしれません。

出国税導入?

出国税が導入される方針であるという報道がなされていました。
出国税とは文字通り、日本から出国する際に課せられる税金で、帰国する訪日客や旅行や仕事で出国する日本人から、航空運賃などに上乗せして徴収する形が想定されているようです。
金額も1人1,000円とし、年末に公表される2018年度税制改正大綱に盛り込み、2019年度の開始を目指しているとのことでした。
これは政府の方針のようです。

税金に関することでもあったのでより詳細がわかればと、内閣府のホームーページを見てみたのですが、それらしい資料を発見することができませんでした。
報道の内容も具体的で、オフレコということはなさそうですので、どこかに報道を裏付ける資料があるのかもしれません。
ただ、導入へとなれば、上記にもある通り税制改正大綱に盛り込まれますので、あるかどうか分からない資料探しに時間をかけるよりは、大綱を待ったほうがより確実ですので、詳細はそれを待つことにしたいと思います。

新税収400億円

2016年の出国者数は約4,000万人ということですので、1人1,000円の出国税を徴収すれば、約400億円の税収が新たに見込まれます。

なぜ、出国税が俎上に上がったのかといえば、観光庁によると、「増加する観光需要に対して高次元で観光施策を実行するために必要となる国の財源の確保」ということのようです。
観光庁は国土交通省に属します。国土交通省の平成30年度(2018年度)税制改正要望をみてみると、「次世代の観光立国実現のための財源の検討」が要望されています。
財源の確保を検討するために、観光庁の中に「次世代の観光立国実現に向けた観光財源のあり方検討会」が設置され、出国税の検討はここでされていたようです。
例えば、オーストラリアでは出国税として約5,000円徴収しているなどと、他国の状況を参考にする資料などが掲載されていました。

一般財源?

出国税により得られた税収は、観光振興に使われるようですが、観光庁以外の省庁も使えるようにする構想のようです。
観光振興という名目で、使い道が限定されれば特定財源ということになるのかと思いますが、他省庁でも広く使われるとなれば、観光と離れた目的に使われかねない可能性もあり、実質一般財源となる可能性もあります。
特定財源か一般財源かは、法整備がどのようになるのかによるのではないでしょうか。

いずれにしても、出国税は安定税収となるのは、間違いなさそうです。
航空運賃などに上乗せされるので、出国者は出国税を支払わなければ出国することができません。
つまり、徴収漏れがないということになります。

AI,文字認証突破

文字認証という言葉をご存知でしょうか。
言葉自体は知らなくとも、何かしらの文字認証をした経験があるのではないでしょうか。

アカウントの作成やログインなどを行う際に、通常の書体とは異なったグニャグニャと歪んだ文字が画像のように示されているものがありますが、それが文字認証の文字となります。
当事務所のホームページにも、お問い合わせのページに文字認証を用いています。

機械排除が目的

文字認証が用いられている背景には、アカウントの作成、ログインなどが人の手で行われるようにするためです。
人が歪んだ文字を読み取って、その文字を入力することで認証が可能となります。

例えば、文字認証がなくIDとパスワードだけで作成できるアカウントがあったとすると、コンピューターによって簡単に大量のアカウントを作成することができてしまいます。
通常同じIDは作れませんので、本来、人が作ろうとしたIDが利用できず、利用者の増加にも影響しかねません。
また、コンピューターなどを用いて大量にアカウントを作成するということは、通常利用を想定したものとは考えにくく、悪用される恐れもあります。
なお、当事務所でいえば、機械的に処理された営業メールなどが大量に送られてきてしまう可能性があるわけです。

前提も覆る

現在でも文字認証が用いられるのは、コンピューターでは識別できないいうことが大前提でした。
しかし、この前提も覆されることになりそうです。

アメリカのベンチャー企業が、文字認証を突破できるAIを開発したそうです。
人間の脳にある「視覚野」の構造をコンピューターで再現し、画像の「輪郭線」を見つけ出すことで、見たものの中に何があるかを把握できるAIということです。

驚くのはその正確さです。
通常、数個連なったアルファベットや数字を読み取る確率が1%を超えれば、認証されたとみなされるそうです。
コンピューターにとっては、100回の試行は取るに足らないものということなのかもしれません。
ただ、今回の試験では、正解率が66%もあったそうです。
2回行えば確実に認証できることになります。

代替技術に期待

技術の進歩自体はすばらしいことですが、現実問題として、今後文字認証という方法が有効でなくなることは容易に想像できます。
代替する技術が確立することを期待したいところです。

固定電話回線、移行

NTT東日本とNTT西日本が連名で、「固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて」を2017年10月17日に発表しています。
固定電話回線がIP電話回線に移行するといものです。

現在では、1人暮らしの人や比較的若い世代の世帯などは固定電話を持たず、携帯電話のみ所有しているという場合も多いと思います。
また、法人などの事業者でも既にIP電話を利用しているところもありますので、固定電話の契約数も減少しています。

NTT東西の固定電話の契約数は、1997年度の6,270万件から2017年度では2,042万件まで減少しているそうです。
ただ減少しているといっても2,042万もの契約です。電気・水道・ガスなどはライフラインと称されますが、社会活動でみれば、固定電話を含む通信もライフラインと考えておかしくはありません。

その規模と影響を考えてのことだと思いますが、移行のスケジュールも7年がかりで、切替開始となるのが2024年の1月、切替完了となるのが2025年1月の予定となっています。

利用者の影響

私たち利用者にとってどのような影響があるのか気になるところですが、通話に関しては移行によって恩恵を受けることができそうです。

現在の固定電話は、通話先との距離が長距離になるほど料金が高くなりますが、移行後は、全国一律3分8.5円(税抜)となる予定です。場合によっては、約8割通話料が安くなることもあるようです。
基本料金も、市場環境が著しく変化しない限り、現在と同額となる予定です。
なお、利用者宅内での工事は不要で、電話機等もそのまま利用できるようです。

ただ、データ通信に関しては、利用者の対応が必要になることもあるようです。
ISDNのデータ通信の提供も終了するため、切替作業などが必要になるようです。

IP電話回線への移行も経営判断

IP電話回線へ移行する背景には、維持コストの増加があるようです。現在の固定電話回線に使用されている交換機も販売がすでに終了し交換部品も少なくなっているようです。
技術の進歩により新たな通話手段ができ、コストも抑えられるとなれば、経営判断として移行ということになるのは必然です。

ところで、現在の固定電話回線に使用されている交換機ですが、仕組みとしては糸電話と同様なのだそうです。
電話が初めて世に出た当初は人力で通話の糸をつないでいたものが、回線が増えるにつれて機械で糸をつなぐようになり、現在に至っているそうです。

また、企業の決算書をみると、電話加入権というものが出てくることがあります。
現在では、電話加入権が不要の固定電話もありますので、この言葉自体を知らない人もいるかもしれません。
当初は、電話回線を引く権利が必要で、金額も1回線7万円程度と高価なものでした。
電話加入権は特許権や営業権と同じように無形固定資産に分類されますが、減価償却は行われません。

はずれ馬券の経費性・後編

引き続き、はずれ馬券の経費性についてです。
最高裁判所の判決で、この事件については雑所得とされ、はずれ馬券について経費性が認められることとなりました。
納税者と課税庁のそれぞれの主張はどのようなものだったのでしょうか。

争点は2つ

今回の裁判での争点は2つあります。

  • 一時所得か雑所得か
  • 雑所得にあたる場合の必要経費の該当性

です。以下、この2つについてご紹介していきたいと思います。

一時所得か雑所得か

前編でもご紹介しましたが、一時所得とは、「利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」というように定められています。

この定めのうち、当たり馬券の払戻金が「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」であるかどうかが、今回の事件における一時所得か雑所得かの争点になります。
最高裁判所の判決は、高等裁判所の判決があり、これに対して検察側の最高裁判所に対する事件受理の申し立てが受理された後のもとのなりますので、以下原判決と検察の主張となります。

  1. 回数、頻度などの購入態様
    • 原判決…行為の本来の性質だけではなく、行われる回数や頻度等の反復性及び規模に関する事情を考慮に入れるべき
    • 検察…一時的、偶発的な所得であるか否かという所得の本来的性質を本質的な要素として判断されるべき
  2. 競馬の賭博としての性質
    • 原判決…賭博であっても回数、頻度などによっては雑所得に該当することは承認される
    • 検察…賭博の性質を有する競馬を資産運用的な行為と見ることができない
  3. 一般的な馬券購入との区別
    • 原判決…一般の馬券購入行為とは態様が異なることを認定し得る資料があるから、課税実務において雑所得と判断するのに困難は生じない
    • 検察…一般の馬券購入との区別が不明確になり、課税実務に困難が生じる
  4. 担税力への配慮
    • 原判決…負けた結果は除外して課税することは実質的な担税力に応じた公平な課税の観点からは問題がある
    • 検察…課税の公平の観点から不当である

雑所得にあたる場合の必要経費の該当性

  • 原判決…払戻金を得るために直接に要した費用に当たり、必要経費に該当
  • 検察…当たり馬券の払戻金に対応する費用は当たり馬券の購入代金のみ(そもそも一時所得としての主張)

ざっと、このような形になります。

最高裁判所の判決

上記の争点についての判決は以下の通りです。

一時所得が雑所得か

  • 所得や行為の本来の性質を本質的な考慮要素として判断すべきであるという解釈がされていたとは認められない
  • 所得区分の判断については、所得税法の趣旨、目的に照らし、所得及びそれを生じた行為の具体的な態様も考察すべき
  • 画一的な課税事務の便宜等をもって一時所得に当たるか雑所得に当たるかを決するのは相当でない

として、雑所得と判断されました。

雑所得にあたる場合の必要経費の該当性

本件においては、はずれ馬券を含む一連の馬券の購入が一体の経済活動の実態を有するのであるから、はずれ馬券を含む全ての馬券の購入代金の費用が当たり馬券の払戻金という収入に対応するということができ、はずれ馬券の購入代金は必要経費に当たると解するのが相当と判断されました。

それぞれの主張や、最終的な判決はこのような内容となりましたが、前編でも述べたとおり、この判決は事例判決という見方が強くあります。

「当たり馬券の払戻金は原則一時所得、ただし特定の場合には雑所得」

という現状は、前編でもご紹介したとおりです。

はずれ馬券の経費性・前編

衆議院議員選挙が終わると共に、国民審査も終わりました。
審査の結果、対象の裁判官の全員が信任される結果となりました。
最高裁判所の判断が税金についても影響を及ぼすことは以前も述べたとおりですが、今回はその一例を見てみたいと思います。

原則は一時所得

裁判の判決を見る前に、まず原則の取り扱いを確認したいと思います。

勝馬投票券(当たり馬券)の払戻金による収入は、一時所得です。

一時所得とは、所得税法の所得の区分で、例えば給与収入は給与所得、事業収入であれば事業所得など、収入の内容によって区分されます。

ちなみに一時所得とは、「利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」というように定められています。

所得税は所得に課税される税金です。
給与所得であれば給与所得控除額、事業所得であれば必要経費というように、収入金額から控除されるものがあります。
一時所得はというと、「その収入を得るために支出した金額」が収入から控除されます。
ただ、この「その収入を得るために支出した金額」ですが、「その収入を生じた行為をするため、又はその収入を生じた原因の発生に伴い直接要した金額に限る。」とされています。

このため、当たり馬券の払戻金に当てはめると、当たり馬券の購入金額が「その収入を得るために支出した金額」ということになります。
つまり、はずれ馬券の購入費は、収入金額(払戻金)から控除できない。ということです。

判決は雑所得

一時所得が原則である当たり馬券の払戻金が、雑所得に該当するという判決が下りました。

雑所得とは、「利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得」です。

一時所得との大きな違いは、「必要経費」が収入から控除できる点です。
「必要経費」については別に定めがありますが、今回の件でいうと、はずれ馬券の購入費も「必要経費」に含まれることになります。
この違いは大きく、判決が下された当初、雑誌や新聞などメディアで大きく報道されていましたので、ご記憶にある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

あくまでも事例判決?

今回の判決は、馬券を自動的に購入するソフトを使用して独自の条件設定等に基づいてインターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に網羅的な購入をして、当たり馬券の払戻金を得ることにより多額の利益を恒常的に上げるなどしていたということで、通常の当たり馬券の取り扱いとは異なり、事例判決、つまり今回の事例に限った判決という見方が強くあります。

実際この判決により、所得税基本通達が改正されましたが、その内容も、判決内容に沿ったものは雑所得、それ以外のものは一時所得というようなものになっています。

当たり馬券の払戻金は原則一時所得、ただし特定の場合には雑所得。

というのが現状です。

さいたま新都心イルミネーション

さいたま新都心駅の周辺でイルミネーション装飾が展開されています。
振り返ってみれば、毎年イルミネーションが行われていたように思えますが、広報内容を見ることは初めてでしたので、簡単にご紹介したいと思います。

3エリアで開催

イルミネーション装飾が施されるのは、さいたま新都心駅の駅前エリア、西口エリア(けやきひろば)、東口エリア(東口駅前広場・コクーンシティ)の3つのエリアです。

さいたま新都心駅を利用されたことがある人はご承知だと思いますが、この3つのエリアは繋がっていますので、3エリアすべてのイルミネーションを歩きながら楽しむことができます。

ただ、駅前エリアと西口エリアは10月21日から開催されていますが、東口エリアだけは11月3日からの点灯となります。
いずれも来年の2月14日まで開催される予定です。
駅前エリアと西口エリアの台風の影響は分かりませんが、開催が無事続いていることを願うばかりです。

3つのエリアはそれぞれ主催が決まっており、さいたま新都心まちづくり推進協議会(駅前エリア)、株式会社さいたまアリーナ(西口エリア)、片倉工業株式会社(東口エリア)となっています。

それぞれのテーマ

3つのエリアで行われるイルミネーションには、それぞれのテーマがあるようです。

  • 駅前エリア…飛翔する蝶
    きらめく鱗粉がさいたま新都心エリア全体に降り注がれるイメージを表現しているそうです。
  • 西口エリア…Blue Flower Dreaming
    青いバラの花言葉やブルームーンの言い伝えなど、青は素敵な色。青い花たちに夢を乗せて。ということです。
  • 東口エリア…Over The Rainbow
    マルチカラーのイルミネーションをエリア各所で展開し、コクーンシティが7色に光輝く幻想的な虹の街に変化するそうです。

開催時にさいたま新都心駅の改札を出れば、イルミネーションの光が待ち受けているはずです。
もちろん、無料で見ることができます。

ただ少し残念なのは、開催期間が2月14日までということです。
さいたまスーパーアリーナは毎年、確定申告の会場になっています。
確定申告期限は2月16日から3月15日が原則となっていますので、申告者を始め、税務署員、税理士など確定申告に携わる人は、この時期は心身ともに余裕がなくなります。
もしこの期間まで開催されていたら、ふと目に入ったイルミネーションでリフレッシュなんてこともあるのかもしれません。

最高裁判所

本日は、衆議院議員選挙と国民審査の当日となりますが、予想通りの悪天候となりました。
事前に悪天候が予想されていたためか、期日前投票をした人数は過去最高となったようです。

先日は国民審査を取り上げましたが、本日は最高裁判所に関わるものを取り上げていきたいと思います。

詳細は最高裁判所裁判官国民審査法

国民審査は日本国憲法で定められているといわれることがあります。
確かに、日本国憲法で定められているのは間違いないのですが、これだけでは少し言葉足らずとなってしまうかもしれません。

日本国憲法にある国民審査に関する規定の中に「審査に関する事項は、法律でこれを定める。」とあり、その具体的な内容は、最高裁判所裁判官国民審査法で定められています。

昨日の投票用紙に記入するのは「×」という罷免方式の投票方法や、他の記載は無効とする取り扱いもこの法律で定められているものです。

なお、「×」が記載された票が、何も記載されていない票の票数を超えた場合、その裁判官は罷免されますが、これも法律で定められており、日本国憲法では、「投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される」としてますので、「多数」の意味を法律で定めていることになります。

これらのことが何を意味するのかといえば、その内容の改正に関わってきます。
憲法の内容を変更するのであれば、国民投票が必要になりますが、法律であれば国会で変更することができます。

裁判官の定年は70歳

どのような人が最高裁判所の裁判官となるのか、気になるところではないでしょうか。

まず最高裁判所の裁判官になれるのは、識見が高く法律の素養のある40歳以上の者で、少なくとも10人は、高等裁判所長官や判事で10年以上か、高等裁判所長官、判事、簡易裁判所判事、検察官、弁護士、別に法律で定める大学の法律学の教授又は准教授のいずれかを合わせて20年以上のキャリアを持つ人でなければならないということです。

裁判官は内閣により任命されますが、最高裁判所が候補者を推薦し、内閣がこれを任命するという形なので、三権分立は保たれているという考え方になるようです。

最高裁判所裁判官に任命されると、国民審査の対象となるものの、任期というものはなく、退官の年齢が定められています。
これが70歳ということですので、定年は70歳ということになります。

最高裁判所の判決は絶対

誰もが知るところだと思いますが、最高裁判所の判決は絶対です。
よって現行の法律が間違っているという判断がされれば、法律を改正する必要があります。

女性の再婚禁止期間が6ヶ月であったのが違憲とされ、100日に短縮する民法の改正がされたのは、記憶に新しいのではないでしょうか。

税法についても、もちろん同様です。
税務訴訟において最高裁判所の判断が示され、それまでとは真逆の取り扱いとなることもあります。
こちらについては税理士として、知っておかなければならない内容になるのは、いうまでもありません。

国民審査

明日の22日は、衆議院議員選挙の日…。ですが、今回取り上げるのは同日に行われる「国民審査」です。
国民審査の正式名称は、「最高裁判所裁判官国民審査制度」。文字通り、最高裁判所の裁判官を国民が審査する制度です。
この制度に関する法律もあります。「最高裁判所裁判官国民審査法」。名称そのままです。

この国民審査ですが、認知度が低いのだそうです。
原因はいろいろとあるのだと思いますが、選挙の影に隠れてしまっている印象は確かにあります。

審査日は投票日

先程、選挙の影と表現しましたが、国民審査の審査日は衆議院議員選挙の選挙日と同日です。
これは日本国憲法で定められています。

日本国憲法には、

「最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。」

とあります。

つまり、国民審査が行われるときは必ず衆議院議員選挙が行われますが、衆議院議員選挙が行われるからといって国民審査が行われるわけではないということになります。

審査の方法は「×」を書くか否か

国民審査と衆議院議員選挙が同日に行われることもあり、国民審査も投票所で行います。

審査の方法ですが、審査を受ける裁判官の氏名が印刷された投票用紙の記入欄に、辞めさせたい意思があれば「×」を記載し、なければ何も記載せずに投票します。

ここで注意が必要なのは、「×」以外の事項を記載した投票は無効になることです。うっかり「○」などを記載してしまうと、無効になってしまいます。

審査対象の裁判官を知るには

「最高裁判所の裁判官なんて会ったことも見たこともないよ。」という人が大半ではないでしょうか。
ましてや、どのような裁判に関与しているかなどは、裁判やその判例に関わる仕事でもしていない限り、皆無に近いのではないでしょうか。
このような事態は想定済みなのかどうかはわかりませんが、総務省では、以下の内容が案内されています。

国民審査が行われる際には、審査に付される裁判官の氏名、生年月日、経歴、最高裁判所において関与した主要な裁判等を掲載した審査公報が発行されます。
また、最高裁判所のホームページで、略歴、裁判官としての心構え、最高裁判所において関与した主要な裁判などの情報が掲載されています。
なお、裁判所ホームページでは、裁判官名のキーワードで、その裁判官が関与した裁判例を検索することができます。

マイナポータルの代理人

昨日、「マイナポータルでできること」をご紹介しました。
その中に「代理人メニュー」というものがありました。
文字通り、本人に代わって代理人がマイナポータルを利用できるということなのですが、どのようなものなのでしょうか。

代理権があるのは3つ

代理人が本人に代わって作業ができるのは、「やり取り履歴」「あなたの情報」「お知らせ」の3つのようです。
これらに関する説明は以下の通りです。

やり取り履歴…あなたの個人情報を、行政機関同士がやりとりした履歴を確認
あなたの情報…行政機関等が保有するあなたの個人情報を確認
お知らせ…行政機関等から配信されるお知らせを受信

これらに関する要求や請求、確認、閲覧、回答、保存といったことが代理人として行え、削除はできなようです。

代理人の設定

代理人というからには、本人が代理人に委任しなければなりません。
この設定の際には、本人と代理人が同席のもと、マイナポータルから代理権限の内容、期間等を設定し、代理人が自身のマイナンバーカードを読み込ませて、代理人登録をする仕組みとなっているようです。
登録後も委任内容の変更や、代理人の解除は随時行うことができます。

案内のとおりであれば、「同席すること」と「代理人のマイナンバーカード」が必要になることになります。

代理人の筆頭候補は税理士?

「代理人メニュー」の説明資料には、具体的な手続きの方法などが記載されています。
その紹介例の中に記載されている代理人は、税理士です。

マイナンバーが災害と税と社会保障に利用するために、付与された背景を考えれば、マイナポータルもこうした考えをもとに展開されていることは容易に想像がつきます。
税の代理人といえば、税理士。そのような考えで紹介例に税理士が記載されているのかもしれませ。

「代理人としては、税理士などが考えられるよ」ということなのかもしれませんが、実のところ税理士の間でもこのような話はまだ、持ち上がっていないように思えます。
マイナポータル自体が、本格的な運用に至っておらず、普及していないためなのかもしれませんが、内容からすれば、確かに税理士が代理人となる可能性がありそうです。

ただ、ここで少し疑問が湧いてきます。

「代理人のマイナンバーカード」です。登録時のみならず、処理時にも必要になるはずです。
税理士は、任意ですが電子証明書を取得することができます。税理士であることを証明するICカードで、電子申告を行う際必要になるため、ほとんどの税理士が所有しています。

疑問というのは、「電子証明書では代用できないの?」ということです。

案内資料を読んだだけで確認はしていないのですが、もし代用不可ということであれば、マイナポータルの利用にはマイナンバーカード、電子申告には電子証明書と、2種類のカードが必要になることになります。
しかも、マイナポータルと電子申告をするためのシステムであるe-taxはリンクするようになっています。

制度自体がまだ普及途中ですが、折を見て確認が必要になるかもしれません。

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さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

埼玉県さいたま市緑区東浦和1-8-18-303

営業時間 平日9:00~18:00

関東信越税理士会浦和支部所属

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