固定電話回線、移行


NTT東日本とNTT西日本が連名で、「固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて」を2017年10月17日に発表しています。
固定電話回線がIP電話回線に移行するといものです。

現在では、1人暮らしの人や比較的若い世代の世帯などは固定電話を持たず、携帯電話のみ所有しているという場合も多いと思います。
また、法人などの事業者でも既にIP電話を利用しているところもありますので、固定電話の契約数も減少しています。

NTT東西の固定電話の契約数は、1997年度の6,270万件から2017年度では2,042万件まで減少しているそうです。
ただ減少しているといっても2,042万もの契約です。電気・水道・ガスなどはライフラインと称されますが、社会活動でみれば、固定電話を含む通信もライフラインと考えておかしくはありません。

その規模と影響を考えてのことだと思いますが、移行のスケジュールも7年がかりで、切替開始となるのが2024年の1月、切替完了となるのが2025年1月の予定となっています。

利用者の影響

私たち利用者にとってどのような影響があるのか気になるところですが、通話に関しては移行によって恩恵を受けることができそうです。

現在の固定電話は、通話先との距離が長距離になるほど料金が高くなりますが、移行後は、全国一律3分8.5円(税抜)となる予定です。場合によっては、約8割通話料が安くなることもあるようです。
基本料金も、市場環境が著しく変化しない限り、現在と同額となる予定です。
なお、利用者宅内での工事は不要で、電話機等もそのまま利用できるようです。

ただ、データ通信に関しては、利用者の対応が必要になることもあるようです。
ISDNのデータ通信の提供も終了するため、切替作業などが必要になるようです。

IP電話回線への移行も経営判断

IP電話回線へ移行する背景には、維持コストの増加があるようです。現在の固定電話回線に使用されている交換機も販売がすでに終了し交換部品も少なくなっているようです。
技術の進歩により新たな通話手段ができ、コストも抑えられるとなれば、経営判断として移行ということになるのは必然です。

ところで、現在の固定電話回線に使用されている交換機ですが、仕組みとしては糸電話と同様なのだそうです。
電話が初めて世に出た当初は人力で通話の糸をつないでいたものが、回線が増えるにつれて機械で糸をつなぐようになり、現在に至っているそうです。

また、企業の決算書をみると、電話加入権というものが出てくることがあります。
現在では、電話加入権が不要の固定電話もありますので、この言葉自体を知らない人もいるかもしれません。
当初は、電話回線を引く権利が必要で、金額も1回線7万円程度と高価なものでした。
電話加入権は特許権や営業権と同じように無形固定資産に分類されますが、減価償却は行われません。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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