MRF
「日銀が、MRFをマイナス金利適用外に。」
何のことやら。と思った方も多いのではないでしょうか。
そもそもMRFとは
MRFとはマネー・リザーブ・ファンドの略で、分類としては投資信託の一種になります。
株式投資などを行う場合、証券会社に口座を開設し資金を入金しますが、この入金先がMRFになっていることが多いです。
MRFは国債などの比較的安全とされる資産に運用され、その運用によって得た利益を分配金という形で投資家に還元します。
投資家からしてみれば、資金を自由に出し入れでき、利息(正確に言えば、分配金)を受け取ることができるので、投資家に対する普通預金といわれることもあるようです。
ただ、あくまでもMRFは投資信託の一種ですので、普通預金とは違い元本割れのリスクがあるということを忘れてはいけません。
投資促進?
日銀の当初のマイナス金利政策により、MRFの運用先である国債などの利回りが低下することになりました。
加えてこのMRFに係る資金も日銀の当座預金預入れの対象で、本来ならマイナス金利が適用となる部分があるはずでしたが、冒頭のように適用除外となりました。
日銀の黒田総裁は、MRFの安定運用を支えることが、個人の株式投資などを通じた運用資産見直しの進展につながると説明しています。
貯蓄から投資へという方針は未だ健在ということでしょうか。
新税制が始まっています。
こうした紆余曲折のあったMRFですが、2016年1月から税金に関する取り扱いが変わっています。
2015年までMRFは、その譲渡益は非課税(譲渡損はないものとみなされます。)、分配金は源泉分離課税(預金の利息と同じ取り扱い)となっていましたが、2016年1月から上場株式等と取り扱いが統一されます。
つまり、源泉徴収ありの特定口座では申告不要が選択できますが、源泉徴収なしの特定口座(簡易口座)や一般口座では確定申告が必要となります。