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ふるさと納税シュミレーション

2018年も残すところ3日となりました。
今年は平成として年末を迎える最後の年となります。次の元号はどのような元号になるのでしょうか。
普段は西暦表記をすることが多いのですが、今回は和暦で行きたいと思います。

平成30年最後のブログの題材は、ふるさと納税にしました。
税金に関わることですし、まだ平成30年分としてかけこみ納税ができますので、税理士が扱う年末の題材としては、うってつけということになるのかもしれません。

既にふるさと納税制度が開始されてから10年が経ちますが、なぜか今年はふるさと納税の限度額のシュミレーションを依頼されることがよくありました。

基本的にはインターネット

ネット社会とあえて言う必要もないほど、何かを調べる時にはインターネットを利用することが当然となっている昨今ですが、ふるさと納税についても例外ではありません。

一通りインターネットで調べてから、ご依頼される方が多いようです。
サイト上でふるさと納税限度額のシュミレーションができるところもありますので、金額は算出されたものの、その金額が確かなものなのかわからないということで、確認の意味も含まれているのかもしれません。

ほとんどは給与所得者向け

悪質なサイトでもない限り、シュミレーションで用いられる計算は、シュミレーションとしては充分なものになっているのではないでしょうか。
中には税理士が監修しているものもあります。

ただ、注意点もいくつかあります。とりわけ注意をしたほうが良い点を挙げれば、

  • ほとんどが給与所得者向けであること
  • 社会保険が概算で計算されていること

になるかと思います。

「給与所得者向け」とは、個人事業者などは計算前提の対象外となっていることが多くあります。
これは、給与所得者は給料等の金額から所得が計算できますが、個人事業者は売上から経費を差引いて所得を計算するため、売上だけでは所得を計算できないためです。
なお、概算でも所得が分かれば、そのサイトのシュミレーションを流用できる場合もあります。

もう1つは、社会保険が概算で計算されていることです。
概算に用いられるパーセンテージについてはそれほど問題とならないのですが、社会保険に加入していない場合には、国民健康保険や国民年金となります。
国民健康保険は割合を乗じて計算されますが、国民年金は定額です。よって、所得の多寡に応じて負担割合が変化します。
その他未払の場合なども、もちろん影響します。

このようにシュミレーションの前提条件に当てはまらない場合には、注意が必要となります。
また、こうしたシュミレーションは目安としての概算が提示されるものとなりますので、それを踏まえた利用が求められます。

住宅ローン控除等の是正措置

国税庁ホームページにて、「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除等の適用誤りに関するお知らせ」というものが、12月11日付けで公表されています。
こちらについては、新聞などでも報道されていましたので、ご存知の方もいらっしゃるのではないかと思います。

その内容は、申告された住宅ローン控除等の適用に誤りがあったのが、そのまま見過ごされていた。というものです。
この事実が、会計検査院の検査により明らかになったとのことです。

会計検査院とは

会計検査院。報道などでこの名前が挙げられることがありますので、名前ぐらいは聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

会計検査院のホームページによると、「国会及び裁判所に属さず、内閣からも独立した憲法上の機関として、国や法律で定められた機関の会計を検査し、会計経理が正しく行われるように監督する職責を果たしています。」とされています。
国や法律で定められた機関の会計を検査する機関。ということで、国税庁の検査が行われた結果、上記の指摘が行われたと言う経緯です。

国税庁は、その名が示す通り、国税を管轄する組織ですので税金の専門家集団です。
その専門家集団が、外部から税金の取り扱いに誤りがあると指摘を受けてしまったのですから、さぞばつの悪い思いをしているのではないでしょうか。
国民からも「何をやっているんだ」という声が聞こえてきそうです。

制度が複雑すぎる?

住宅ローン控除などの税制は、ひとまとめに住宅税制などと呼ばれますが、この住宅税制、かなり複雑です。
課税庁側を擁護するわけではありませんが、ミスがあったとしても不思議ではないと思えるほどです。

取得時期、取得物件、取得内容、取得者とその相手先、借入時期、借入額、借入者、借入先、借入期間、適用対象者の所得、贈与の有無、他の住宅税制の適用の有無、などとざっと挙げただけでもこれだけの要素が必要になります。
こうした要素が絡み合って、適用ができたり、計算方法が異なったりしますので、安易に考えていると、思わぬ落とし穴にはまってしまいます。
住宅税制を説明した書籍もありますが、上記からも分かるとおり、本格的なものは、相当分厚いものとなります。

なぜこのような複雑なものとなってしまったのかというところですが、税制を決めているのは政治です。
これ以上はいわずもがな。というところではないでしょうか。

誤りは是正される

さて、適用誤りが発覚して、今後どのようになるのでしょうか。
残念ながら、「見過ごしたのは国なので、国の責任でしょう。」とはなりません。
誤った申告をしたのは、納税者。ということになりますので、正しい金額の納税を求められます。

年末調整2018_その3

年末調整2018の最後のブログです。
今回は、本年分からの新様式「給与所得者の配偶者控除等申告書」の具体的な記入について取り上げて行きたいと思います。

「給与所得者の配偶者控除等申告書」の記載例は、国税庁のHPでも掲載されています。
申告者本人の合計所得金額に応じて、記載例が掲載されていますので、参考になるかと思います。
以下、リンクです。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_71_kisairei_haigusha.htm

まずは自分の合計所得金額

「給与所得者の配偶者控除等申告書」を見ると、5つのカテゴリーに分かれています。

  1. 会社と自分の名称と住所の記載欄
  2. あなたの本年中の合計所得金額の見積額欄
  3. 配偶者欄
  4. 合計所得金額の見積額の計算表欄
  5. 控除額の計算欄

です。
この中でまず行うのが、「4」の合計所得金額の見積額の計算表による計算です。

この計算表のカテゴリーには、自分と配偶者の合計所得金額(見積額)を計算する表があります。
「(見積額)」とされているのは、まだ2018年は終わっていないため、所得金額が確定しないためです。
現在までの確定した所得金額と、年末までの見積額を合わせて計算します。

計算表を見ると、「給与所得」から「(1)~(6)以外の所得」の7つの所得に分類されています。
このように分類されているのは、それぞれの所得の計算方法が異なることがあるためです。

これらの所得の計算方法については、「給与所得者の配偶者控除等申告書」の裏面に説明がありますが、普段税務に慣れ親しんでいない人がこれをみて申告書を作り上げるのは、労力を要することになるかもしれません。
ただ、そもそも年末調整は給与所得者が対象となるものですので、副収入が無い限りは、「給与所得」欄の記入のみで終了します。

年末調整の処理は、事業者の中で税務に詳しい人や税理士が行っていることがほとんどですので、他の所得が有り、記入がよく分からない場合は、担当者などに相談してみるのもよいかもしれません。
今回は、給与所得のみがある場合を前提に話を進めていきます。

給与所得のみの方の記入は、それ程難しくありません。
「給与所得者の配偶者控除等申告書」の裏面に「3所得の区分」「①給与所得」として表が記載されていますが、この票に当てはめるだけです。
事業者からの給与の総額を表の左側に当てはめ、該当する行の右側の計算を行うだけです。

例えば、給与総額400万円であれば、400万円÷4=100万円(千円未満切捨て)⇒100万円×3.2-54万円=266万円
よって、給与所得は266万円となります。
これを表面の票に書き写すだけです。その結果「(1)~(7)の合計額」は、266万円となります。
このやり方は、配偶者についても同様です。

「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」欄

上記で計算した金額に基づく判定を行います。
「900万円以下(A)」「900万円超950万円以下(B)」「950万円超1000万円以下(C)」の3つの区分がありますが、該当箇所にチェックを入れて、判定結果を「区分Ⅰ」に記入します。

例では、合計所得(見積額)が266万円ですので、「区分Ⅰ」は「A」となります。

「配偶者」欄

配偶者の合計所得についても、判定を行います。
配偶者のカテゴリーでは、判定項目が①~④となっています。
仮に配偶者がパートなどで収入が103万円以下、かつ、70歳未満とすると、判定結果は「②」となります。
このカテゴリーでは、配偶者の氏名等も記入します。

「控除額の計算」欄

自分と配偶者の判定が終われば、いよいよ控除額の計算です。
自分の判定結果を横軸に、配偶者の判定結果を縦軸にとった表が記載されています。

先の例では、自分の判定結果は合計所得(見積額)266万円で「区分Ⅰ」は「A」。配偶者の判定結果、「区分Ⅱ」は「②」です。
この2つの区分が交差するところの金額が、控除額となります。

例の場合、38万円となります。

なお、表の最終行に摘要がありますが、交差した控除額の摘要となります。
例の場合、配偶者控除が38万円ということになります。

該当する摘要の空欄に控除額を記入して、「給与所得者の配偶者控除等申告書」は完成となります。

字面での説明ですと分かりづらいと思いますが、どのような仕組みで計算されているかを説明すると以上の通りとなります。
国税庁の記入例などと合わせてご覧頂ければ、一助となるやもしれません。

年末調整2018_その2

2018年版年末調整の「その2」です。
「その1」では、記入用紙に変更が有り、2枚であったものが3枚に増えたことを取り上げました。
これは、今まで保険と配偶者に関する用紙が1枚であったものが、それぞれ1枚ずつになったことによるものです。
用紙が分かれたことには意味があります。

配偶者控除及び配偶者特別控除の改正

用紙が分かれたのは、配偶者控除及び配偶者特別控除の改正によるものです。
つまり、配偶者に関する記入項目が増えたため、保険関係と同一の用紙では、記入スペースが確保できなくなったことによるものです。
記入項目が増えたのは、改正により判定しなければならないことが増え、その判定を用紙の上で行って記入を進めていく方式になったためです。
よって、改正の内容を知らなくても、用紙に沿って記入していけば、記入が完了するようになっています。

結局何がかわった?

改正で何が変わったか知りたい。
そのような人のために、改正の内容を大まかに説明していきます。
分かりやすくするために、配偶者(特別)控除を受ける人は夫、その配偶者を妻とします。
改正の内容は以下の通りです。

  • 夫の合計所得が1,000万円を超えたら、適用なし
  • 夫の合計所得が900万円を超えたら、合計所得に応じて控除額が減額
  • 妻の合計所得の上限が76万円未満から123万円以下に増加

これらをみて、引っかかる部分があるとしたら、「合計所得」ではないでしょうか。
個人が収入を得る原因は、物を売ったり、事業を営んだり、会社に勤めたり、競馬で当たったりと、様々です。
これらは、それぞれ譲渡所得、事業所得、給与所得、一時所得などに分類されます。
これらの所得の合計が「合計所得」ということになります。

なお、「収入」と「所得」は異なります。どちらかと言えば、「所得」は「利益」に近いものとなります。
例えば、事業を営んでいたら、売上が収入、経費が支出、利益が所得といった具合になります。
一般的にいわれる「103万円の壁」については、以前のブログをご覧下さい。

「103万円の真実」へ

以下、詳細です。

夫の合計所得が1,000万円を超えたら、適用なし

以前は、配偶者特別控除のみ設けられていた制限ですが、配偶者控除も制限されることになりました。
配偶者特別控除と配偶者控除のとちらが適用されるかは、妻の合計所得によります。

夫の合計所得が900万円を超えたら、合計所得に応じて控除額が減額

今回新設された制限です。900万円以下の場合は制限の対象とはならず、1,000万円を超えたらそもそも控除の適用がありませんので、夫の合計所得が900万円超~1,000万円以下の場合にのみ影響があります。

妻の合計所得の上限が76万円未満から123万円以下に増加

以前は妻の合計所得が76万円以上であると、控除がありませんでした。
改正により、123万円までは控除できることになりました。

まとめると以下のようになります。

  • 夫の合計所得が900万円以下…妻の合計所得123万までは控除可能。妻の合計所得増加に伴ない控除額減少
  • 夫の合計所得が900万円超、1000万円以下…「900万円以下」の場合に加えて、夫の合計所得が増加する場合も控除額が減少
  • 夫の合計所得が1000万円超…控除なし

年末調整2018_その1

年末調整の季節です。
従業員などに給与の支払いをしている法人・個人事業者に対して年末調整関係書類が管轄の税務署から送られてきているのではないでしょうか。
お勤めの方は、事業者から既に関係書類を渡されているかもしれません。

この毎年の季節行事ともいえる年末調整ですが、本年分は一味違います。
以下、本年分の特徴をご紹介して行きたいと思います。

書類が一つ増えた

従来、各従業員に渡している書類は2枚でした。

  1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  2. 給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書

の2枚です。
こうした書類が、今年から3枚になります。

  1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  2. 給与所得者の保険料控除申告書
  3. 給与所得者の配偶者控除等申告書

です。
ご覧の通り、従来の保険料控除兼配偶者特別控除申告書が保険料控除申告書と配偶者控除等申告書に分離されました。
では、なぜ分離されたのでしょうか。

これは税制改正により、配偶者に係る控除額の計算と判定が複雑になったためです。
これについては、次回ご紹介したいと思います。

なお、配偶者のいない方、つまり独身の方は、この「配偶者控除等申告書」の記入は不要です。

予算縮小?ICTの推進?

税務署から送られてくる年末調整関係書類ですが、3種類の書類が各1枚ずつしか入っていません。

これは、私が見た限りについての話ですので、全国的にそのようなになっているか確認は取れていないのですが、恐らく1枚ずつの封入が原則として行われているのはないでしょうか。
つまり、「コピーして使ってください。」という意図が込められていることになると思います。
これについては、行政サービスの低下として受け止める人もいらっしゃるかもしれません。

書類の部数は減少した理由を推察するのは、そう難しくありません。
予算の縮小とICTの推進です。

毎年予算が縮小されているという話を聞きます。
公表されている数値を確認たわけではありませんので、他に予算が振り分けられて縮小しているのか、全体的に縮小しているのか、その両方なのかはわかりませんが、予算が減らされれば、その影響は納税者に響きます。

もう一つはICTの推進です。
ICT(Infomatoin and Communication Technology)は、日本語で表すと「情報通信技術」、通信技術を活用したコミュニケーションを指します。
最も単純に言ってしまえば、インターネットを活用したデータ処理の効率化、ペーパレス化ということになると思います。

現在、年末調整で必要になるこの3枚の申告書ですが、パソコンで入力することができるファイルが国税庁のホームページからダウンロードできるようになっています。
つまり、「手書きではなく、そちらを活用してください。」と意図があるではないでしょうか。

Googleのお裁き(過剰防衛編)

以前、Googleアカウントへのログインがブロックされたことを取り上げました。
その時は、ふとGoogleからメールが届き、その内容が「ログインをブロックしました。」というものでした。

単純に考えれば、私以外の誰かが私のアカウントにログインを試みて、Googleがブロックをしたということになり、心配になる内容です。
ただ、Googleによれば、Google以外のアプリからアカウントにログインしようとするとブロックすることになっているようで、その時はメールソフトが関連しているのかと思いつつも、念のためパスワードを変更して、現在に至っている状況です。
確固たる原因は分からないままですが、自分以外がログインを試みた時にしっかりとブロックしてくれたということで、「適切防衛編」とタイトルをつけました。

今回は、「過剰防衛編」

以前の「適切防衛編」と区別するために、「過剰」と書いていいますが、過剰かどうかは人それぞれであると思います。
今回は、Googleアカウントのログイン画面でIDとパスワードを入れて実行したところ、次のメッセージが現れました。

「この端末は認識されていません。セキュリティ保護のため、Google では本人であることを確認する必要があります。」

「何で?」と思ったものの、続いて読むと、次の説明があります。

「確認コードが記載されたテキスト メッセージを受け取る電話番号を入力してください。」

ここで、電話番号を入力すれば、ショートメッセージなどで確認コードが送られてきて、それを入力すれば本人確認は終了ということになり、ログインできるようになるのだと思います。

しかし、元々アカウントを作成するときに電話番号を登録していないこともあり、メッセージ画面には「他の方法を試す」といった内容の案内もあったので、いろいろ試してみたのですが、どれもうまくいきません。
Googleのヘルプページを見ても、「スマートフォンを使用してログインする」というものが案内されています。
こちらもアカウント作成時に登録した内容の他に、新たに本人と識別できる情報の提供が必要となっているようです。

結局、そのままログインすることはかなわなかったのですが、再度冒頭のメッセージを見てみると、「この端末は認識されていません。」とあります。
「この端末は…」ということは、認識されている端末があるということではないかと気づき、別端末からログインを試みたところ無事に成功しました。

「適切防衛編」でも書きましたが、Googleアカウントに通常ログインしている端末以外からの端末からログインが試みられると、基本的にブロックされる仕組みで、そのブロックをその流れで解除するには本人確認が必要となるようです。
アカウントの設定などで、新たにログインを試みた端末が不正なものではないとわかれば、以後その端末からもログインができるようです。

適切か過剰かは見方次第

お気づきかも知れませんが、今回は「適切防衛編」でいうところの、「あなたのパスワードをつかって、Google以外のアプリからアカウントにログインしようとした人」が自分であった場合に起こる話です。

今や正しいIDとパスワードが入力されても、それだけでは本人とはみなされず、更なる確認が要求されることも当然のように行われるようになってきました。

我々税理士がよく使用するe-taxもIDとパスワードを用いますが、そのような方向に進んでいるのかもしれません。
事実、2019年から個人のメッセージボックスの閲覧には、マイナンバーカードが必要とされることになっています。
個人の確定申告に関する情報が格納されるメッセージボックスは、まさしく個人情報ですので、その管理を強化する狙いがあるようです。

セキュリティやその管理が強化されることによって、新たな手続きが必要になったりすることもあるわけですが、これらを踏まえてそれが適切か過剰かを判断するのは、それぞれその人の見方次第なのかも知れません。

青色申告の取消し

あまり税金の用語がニュースになることは無いのですが、ここ数日ニュースに取り上げられているものがありました。
このブログのタイトルは、「青色申告の取消し」としていますが、正しくは「青色申告の承認の取消し」です。この「青色申告の承認の取消し」にまつわる報道がされていました。
報道の詳細は、ここで説明するよりは、ネット検索などしてもらえればすぐに見つかると思います。

報道や疑惑の真偽はさておき、もし口利きで「青色申告の承認の取消し」という行政処分に「待った」がかかるようなことがあったとしたら、大問題です。
事業を行い正しく申告している納税者はもちろんのこと、「青色申告の承認が取り消されたら大変ですので、きちんと処理しましょう。」と助言している我々税理士においても、その意味自体が揺らぐ問題です。
今回、口利きがあったかどうかは別として、行政処分はそのまま下ったようですが、当然と言えば当然の結果なのかもしれません。

青色申告の承認とは

「青色申告」という言葉は聞いたことがある人も多いと思います。
ただ、「青色申告をすると税金が安くなる」という認識やイメージだけが先行してしまっている感も否めません。

確かに、青色申告をすることによって税制面で優遇を受けることができるという結果、税金が安くことがありますので、その認識やイメージが間違えているというわけではありません。

しかし、青色申告には義務も生じます。
その一部を紹介すると、例えば法人税法では、「帳簿書類を備え付けてこれにその取引を記録し、かつ、当該帳簿書類を保存しなければならない。」(一部抜粋)という規定があります。

つまり、青色申告とは、「義務を果たすから、優遇してね。」というものになります。
そのため、青色申告をするためには、まず申請書を提出して、その承認を受ける必要があるわけです。
なお、青色申告の「青色」とは、こうした承認を受けた事業者の申告書が青色であったのがその由来です。

青色申告の承認の取消し

文中にもある通り、青色申告の承認が取り消されたら大変です。
ひと言でいってしまうと、取り消しの理由となる事実があった事業年度まで遡って、青色申告の承認が取り消されてしまうからです。
この場合、たとえその取り消しがあった事業年度後の事業年度について青色申告をしていたとしても、青色申告として認められません。
つまり、青色申告によって受けていた優遇は、取消事業年度以後はすべてなかったものとして扱われることになります。

Googleのお裁き(適切防衛編)

現在では、ID・パスワードを1つも持っていないという人はほとんどいないのではないでしょうか。
会計や税務の分野でも、クラウド会計やe-taxなど、ID・パスワードを利用する環境が多くあります。

ID・パスワードが最も多く発行されているといえば、Googleアカウントなのかもしれません。
androidスマホのユーザーは、その利用開始時にGoogleアカウントが作成されますし、その他個別にGmailを利用している人も多いと思います。

そのような中、Googleから1通のメールが届きました。

ログインをブロック

その内容は「ログインをブロックしました。」というものです。
その後の説明を読んでみると、「あなたのパスワードをつかって、Google以外のアプリからアカウントにログインしようとした人がいます。Googleでブロックしましたが、状況をご確認ください。」とあります。
ぞっとする内容です。

補足ですが、このアカウントのパスワードは容易に推測できるものではなかったと考えています。
当時は11桁のパスワードです。もちろん記号や数字も含まれています。
記号が10種類とすると、パスワードとして利用できる文字はアルファベットが小文字だけだとしても、アルファベット26文字、記号10文字、数字10文字で、26+10+10=46ですから、11桁のパスワードは、46の11乗で、1,951,354,384,207,720,000(約195京。京は兆の次の位)通りです。

この桁数のパスワードが現在の技術的に安全といえるものなのかどうかは分かりかねますが、通常パスワードを設定する時に8桁以上のパスワードの設定が推奨されていることが多く見受けられますので、パスワードが解読されたとは考えにくいのではないでしょうか。

となると、考えられるのは、パスワードが盗まれたかその他の原因かということになりそうです。
その他の原因というのは、上記のGoogleからの説明の中に気になる部分があります。
「Google以外のアプリから~」の部分です。

解釈が正しいのかは分かりませんが、例えばGmailをメールソフトで読み込んでいる場合、そのメールソフトは「Google以外のアプリ」ということになるのではないかということです。
ただ、その場合、メールソフトがGmailと同期するごとに、ブロック通知が来ることになりそうですが・・・。
いずれにしても、気味が悪いということもあり、今回はパスワードを変更しました。

Googleが自動でブロック

このGoogleからのブロック通知ですが、Googleアカウントに通常ログインしている端末以外からの端末からログインが試みられると、自動的にブロックされる仕組みとなっています。

つまり、androidスマホで作成されたGoogleアカウントのGmailを、パソコンやタブレットで見ようとした場合、基本的にはブロックされ、スマホの方へブロック通知がされるという仕組みです。
ブロックを解除するには、所定の手続きが求められます。

今回の件は、恐らくメールソフトとの関係が原因ではないかとは思うものの、Googleのお裁きによって不正アクセスが防がれたと、前向きに捉えたいと思います。

災害にあったとき

前回、災害が発生した場合、その状況によって災害救助法が適用され、その適用に伴なって他のことも動き出すことを取り上げました。
災害救助法の適用が関係するのかどうかは分かりませんが、税金に関しても災害に関する取り扱いがあります。

税金に関する手続きで、最も注意しなければならないことは、そのほとんどに期限が設けられているということです。
その手続きは、申告、申請、届出そして納税と様々ですが、これらの期限を過ぎてしまうと、その適用が認められなかったり、加算税や延滞税など通常より多くの支出が必要とされたりなど、不利益を被ることがあります。
これらの税務手続きを行わなければならない者が、災害にあってしまった場合も、通常の期限内に手続きを行わなければならないのでしょうか。

答えは、「NO」です。

税務手続きにおいても、災害にあってしまった場合には、期限を延長するなどの特例措置が設けられています。

大元の規定は国税通則法

国税通則法は、国税に関する原則的な取り扱いなどを定めた法律ですが、これに「災害等による期限の延長」として、その取り扱いが定められています。
その内容を見てみると、「災害等のやんだ日から2月以内に限り、期限を延長」ということが記載されています。
これを見る限り、何となく2月以内というイメージをもつのではないでしょうか。
ただ、「2月以内」の前に「災害等のやんだ日」とあります。この日はいつの日を表すのでしょうか。

3つに区分

この「災害等による期限の延長」の規定は、その取り扱いとして3つに区分されます。
一般的にこの3つはそれぞれ、地域指定、対象者指定、個別指定と呼ばれています。

地域指定

災害による被害が都道府県の全部や一部にわたるなど広い地域に及ぶ場合には、国税庁長官が延長する地域と期日を定めて告示します。
指定された地域の者は、その告示された期日が延長の期限となります。

対象者指定

国税庁が運用するシステムが使用不能となった場合などに、国税庁長官が延長する対象者の範囲と期日を定めて告示します。
指定された対象者は、その告示された期日が延長の期限となります。

個別指定

税務署長等に期限の延長を申請し、その承認を受けることにより延長されます。
その承認を受けた期日が、延長の期限となります。

如何でしょうか。
規定に「災害等のやんだ日から2月以内」とはあるものの、実際には、告示で定められた期日や承認を受けた期日が延長期限となります。
逆に考えると、これらの日の2月前の日が、災害等のやんだ日ということになるのかもしれません。

国税通則法はあくまでも原則

先にも述べましたが、国税通則法は国税に関する原則的な取り扱いなどを定めた法律です。
つまり、原則があれば、例外もあります。

ここでいう例外とは、例えば、法人税法や所得税法など個別の税法などで定められているものです。
このような形で定められているものは、その内容が国税通則法のものと異なることがありますが、そのような場合には、どちらが適用できるのかなど注意をする必要があります。

被災した時

久々の更新ですが、未更新の間、日本の各地で自然災害が多く発生しました。
7月の豪雨による四国・中国・近畿地方の豪雨による災害、台風21号による近畿地方を中心とした災害、そして9月6日に発生した北海道の地震による災害。
いずれの災害も日常とかけ離れた光景が報道され、強い衝撃を受けるものばかりです。

災害により被害を受けられた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。

災害が発生すると、様々なものが被災者の方に必要とされることは想像に難くありません。
食糧・衣料・住居といった衣食住はもとより医療なども必要になり、少し時間が経てばお金も必要になるでしょう。

災害救助法

被災された方々に対して、迅速に必要な支援を。と誰しもが思うところです。
日本にはそれを後押しする法律があります。「災害救助法」です。

災害救助法は、災害に際して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に必要な救助を行い、被災された方々の保護と社会秩序の保全を図ることを目的と制定されている法律です。
災害救助法による救助は、都道府県知事が行い、市町村長がこれを補助する形で実施されます。

救助の種類は次のとおりとされています。

  1. 避難所及び応急仮設住宅の供与
  2. 炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給
  3. 被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与
  4. 医療及び助産
  5. 被災者の救出
  6. 被災した住宅の応急修理
  7. 生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与
  8. 学用品の給与
  9. 埋葬
  10. 前各号に規定するもののほか、政令で定めるもの

災害救助法適用の先

災害救助法の適用されれば、上記の救助が実施されることになりますが、これに応じて他のことも動き出します。
例えば、日本銀行からは災害救助法の適用を受けて、民間の金融機関や証券会社、保険会社などに弾力的・迅速な対応に努めるよう要請がされます。

具体的には、例えば金融機関では、通帳を紛失した場合でも、災害被災者の被災状況等を踏まえた確認方法をもって預金者であることを確認して払戻しに応ずることや、印鑑のない場合には、拇印にて応ずることなどが要請されます。
このほか、損傷した紙幣や貨幣の引換えに応ずることに要請されます。

こうした要請は「金融上の措置」といわれていますが、分かりやすい資料が日本銀行高松支店のホームページに掲載されていましたので、リンクを貼っておきます。

http://www3.boj.or.jp/takamatsu/image4/saigai.pdf

税理士ということもあり、お金に関する内容を掲載しましたが、被災後時間が経てば経つほど金銭の重要性が増してくるのも事実なのではないでしょうか。
もちろん、税金の支払が免除・軽減されたり、手続きの期間が延長されたりという税制上の措置もありますが、こちらはまた別の機会にご紹介できればと思います。

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