被災した時
久々の更新ですが、未更新の間、日本の各地で自然災害が多く発生しました。
7月の豪雨による四国・中国・近畿地方の豪雨による災害、台風21号による近畿地方を中心とした災害、そして9月6日に発生した北海道の地震による災害。
いずれの災害も日常とかけ離れた光景が報道され、強い衝撃を受けるものばかりです。
災害により被害を受けられた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。
災害が発生すると、様々なものが被災者の方に必要とされることは想像に難くありません。
食糧・衣料・住居といった衣食住はもとより医療なども必要になり、少し時間が経てばお金も必要になるでしょう。
災害救助法
被災された方々に対して、迅速に必要な支援を。と誰しもが思うところです。
日本にはそれを後押しする法律があります。「災害救助法」です。
災害救助法は、災害に際して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に必要な救助を行い、被災された方々の保護と社会秩序の保全を図ることを目的と制定されている法律です。
災害救助法による救助は、都道府県知事が行い、市町村長がこれを補助する形で実施されます。
救助の種類は次のとおりとされています。
- 避難所及び応急仮設住宅の供与
- 炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給
- 被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与
- 医療及び助産
- 被災者の救出
- 被災した住宅の応急修理
- 生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与
- 学用品の給与
- 埋葬
- 前各号に規定するもののほか、政令で定めるもの
災害救助法適用の先
災害救助法の適用されれば、上記の救助が実施されることになりますが、これに応じて他のことも動き出します。
例えば、日本銀行からは災害救助法の適用を受けて、民間の金融機関や証券会社、保険会社などに弾力的・迅速な対応に努めるよう要請がされます。
具体的には、例えば金融機関では、通帳を紛失した場合でも、災害被災者の被災状況等を踏まえた確認方法をもって預金者であることを確認して払戻しに応ずることや、印鑑のない場合には、拇印にて応ずることなどが要請されます。
このほか、損傷した紙幣や貨幣の引換えに応ずることに要請されます。
こうした要請は「金融上の措置」といわれていますが、分かりやすい資料が日本銀行高松支店のホームページに掲載されていましたので、リンクを貼っておきます。
http://www3.boj.or.jp/takamatsu/image4/saigai.pdf
税理士ということもあり、お金に関する内容を掲載しましたが、被災後時間が経てば経つほど金銭の重要性が増してくるのも事実なのではないでしょうか。
もちろん、税金の支払が免除・軽減されたり、手続きの期間が延長されたりという税制上の措置もありますが、こちらはまた別の機会にご紹介できればと思います。