見える化の効果


「~の見える化」。
聞いたことや見たことがあるのではないでしょうか。

「見える化」は文字通り、今まで見えなかったものを見えるようにすることです。
「見える化」の手段として用いられる最も主なものは、数値化です。
「1よりも2のほうが大きい」というように、数値化することでその状態がはっきりと表され、比較や検討がしやすくなります。

見える化を逆利用

状態がはっきりと表され、比較や検討がしやすくなるのが見える化の最大のメリットです。
裏を返せば、比較や検討をしたくない(してほしくない)場合には、見える化をしないほうが良いということになります。

先日、「原価管理」と言うタイトルのブログで、定食のサラダの盛り付け量が少なくなったということを書きました。
これは見える化を逆利用していると考えることができます。

例えば、1,000円の○○定食があり、その内訳はサラダ100gが100円、その他の部分が900円であったとします。
この場合、サラダは1g1円です。

このときに野菜の価格が高騰し、サラダが1g2円となったとすると、○○定食はどのように変化するでしょうか。
なお、定食の「その他の部分」については、変化させないものとします。
この条件の下で考えられる選択肢は3つです。

  1. 今までどおりのサラダの量を提供し、値上げする
  2. サラダの量を減らし、値段を維持する
  3. 何も変えず赤字を覚悟する

赤字が一時のものであれば、「3」の選択肢も考えられますが、商いを行う以上継続して「3」はありえません。
そうなると、選択肢は「1」か「2」に絞られます。

例えば「1」の場合、○○定食の値段は1,100円となります。
値上げが明らかとなり、ある意味野菜の価格高騰が「見える化」された形となります。

一方「2」の場合、○○定食の値段は1,000円です。
ただし、サラダの量が100gから50gへと減少します。
サラダの量が減少したことに気づく人もいると思いますが、サラダのグラム数などは明記されていないのが通常です。
つまり、「見える化」されていないことになります。

「1」も「2」も、対価に見合う価値という意味では同等です。
しかしながら、我々が目にすることが多いのは、「2」なのではないでしょうか。

「1」では現実として100円の出費が増えるということを差引いて考えても、見える化の(をしなかった)効果と考えてもよいのではないでしょうか。
もちろん、○○定食のメインは○○であり、サラダではありません。
サラダのために値上げとなっては納得してもらえないというお店の人の考えもありそうです。
野菜の価格高騰の場合、野菜炒め定食はメイン料理に影響するものですので、値上げとなることもあるのかもしれません。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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