量子コンピューターの凄さ
以前、初の国産機の量子コンピューターが開発され、無料公開されることを取り上げました。
現在のスーパーコンピューターの100倍のスピードを発揮したということで、量子コンピューターの性能の凄さが垣間見えます。
性能を検証するために用いられたのは、複雑な組み合わせ解く問題で、「組み合わせ最適化問題」と呼ばれるもののようです。
具体的には、仲のいい悪いの関係がある複数の人達を最も仲の悪い関係が少なくなるように2つに分けるというものでした。
人数は2,000人。仲の悪い関係は20,000だったようです。
この問いに対する組み合わせの数は10の600乗以上あり、宇宙空間に存在するとされる観測可能な原子の数よりも多いといわれているようです。
答えは瞬く間に
この問題を解くのに量子コンピューターが要した時間は、たったの0.005秒以下。
なお、スーパーコンピューターの100倍のスピードということで、スーパーコンピューターは0.5秒程度となります
今回の問題では、一般的にはどちらのコンピューターでも計算開始と当時に答えが表わされるといった認識となるのではないでしょうか。
ただ、例えば、スーパーコンピューターで1年かかる計算があるとしたら、量子コンピューターでは4日程度で終えてしまう計算となりますので、その差は歴然となります。
ではなぜこのようなスピードが出せるのでしょうか。
量子は2つの顔を持つ
従来のコンピューターでは、半導体の電圧で「0」か「1」の情報を表現し計算処理しています。
ここで大切なのは、「0」か「1」なので、どちらか一方しか表現できないということです。
これに対して、量子コンピューターが表現できるのは、「0」と「1」なのだそうです。
つまり、「0」であり、「1」であるということになります。
イメージもしづらく、何故そうなるの?という疑問も湧いてきますが、とにかくそのような性質を有しているということです。
この「か」と「と」の違いですが、その意味は大きいようです。
量子は2のN乗
例えば、入力で3ビットが扱えるシステムがある場合、8通りのデータを表現することができます。
ビットとはコンピューターが扱うデータの最小単位で「binary digit」の略であり、2進数の1桁のことです。
2進数で扱える数字は「0」「1」の2つです。
例では3ビットとなりますので、2進数の3桁の数字となります。
000,001,010,011,100,101,110,111
この8つのデータを扱えます。
従来のコンピュータでは入力できるのは、1回に1つだけですので、000→001→010…というように8回入力する必要があります。
これに対して、量子コンピューターは1ビット(以下「量子ビット」。)で、「0」と「1」を表現できるので、一回の入力で000,001,010,011,100,101,110,111の全てを入力していることになります。
量子ビットがN個あれば、1回の入力が従来のコンピューターの2のN乗回の入力と同等ということになります。
先の例でいうと、3量子ビットですので、2の3乗=2×2×2=8となります。
これが、量子コンピューターが凄いといわれる要因のようです。
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