民間給与実態統計調査


昨日、民間給与実態統計調査の結果で正規雇用と非正規雇用の平均給与の差額が315万円あったことを取り上げました。
今回は、その他の調査結果についても取り上げてみたいと思います。

正規雇用者のほうが多い

まず、1年を通じて勤務した給与所得者の年間の平均給与は422万円ということで、これは正規雇用と非正規雇用を合わせた金額です。
正規雇用と非正規雇用に分けてみると、正規雇用487万円、非正規雇用172万円ですので、422万円は正規雇用の平均給与額のほうが金額が近く、正規雇用の人のほうが多いことが分かります。
実際に、1年を通じて勤務した給与所得者数は4,869万人であり、正規雇用3,182万人、非正規雇用1,155万人でした。

平均のとり方

ここで「平均」という言葉に着目してみます。

単に平均といっても様々な「平均」がありますが、今回使用されている平均は最も一般的な「平均」です。
つまり、それぞれの数を足して、その数の個数で割るといった計算です。相加平均と呼ばれます。

この調査で用いられる「平均給与」も「給与支給総額を給与所得者数で除したもの」と説明されています。

前回も述べましたが、この調査の抽出方法として、標本事業所の給与台帳を基にして、一定の抽出率により標本給与所得者を抽出。ただし、年間給与額が2,000万円を超える者は、全数を抽出。という方法が取られています。

年間給与額が2,000万円を超えるような高額所得者はすべてこの調査に含まれていますので、全ての給与所得者を対象にした平均給与よりも、高くなるはずです。

例えば、抽出された事業者が1つであり、年間給与額が500万円の人が10人、2,000万円の人が5人いたとします。
総平均は、(500万円×10人+2,000万円×5人)/(10人+5人)=1,000万円です。

ここで500万円の人の抽出率が50%だったとすると、

(500万円×10人×50%+2,000万円×5人)/(10人×50%+5人)=1,250万円

となります。

調査結果の1年を通じて勤務した給与所得者の年間の平均給与422万円は、後者による計算の結果ということになります。

一番多いのは?

では、どれくらいの給与が一番多いの?と、になるところですが、こちらについても調査結果が公表されています。

「給与階級別分布」というものがあり、給与所得者が一番多い給与の金額は、300万円超400万円以下で調査数全体の17.5%となり、次に多いのは、200万円超300万円以下で16.3%でした。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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