国語に関する世論調査2016
ネット上の炎上の関与は少数ということで取り上げられた文化庁による「国語に関する世論調査」ですが、昨日にもタイトルを示したとおり、その他の事項についても調査されています。
「コミュニケーションの在り方・言葉遣いについて」の質問で「コミュニケーション能力は重要か」という問いがありました。
学校や会社はもとより、コンビニなどでの買い物まで含めれば、生活するうえで何かしらのコミュニケーションをしているのではないでしょうか。
そのようなこともあってか、先の問いに対して、「そう思う」と回答した人は、全体の81.4%となりました。
しかし、年代別の回答をみると年齢が上げるにつれて、「そう思う」の割合が低下していきます。
70歳以上では77.7%となり、反対に割合が増えたのは、「分からない」でした。
年齢を重ね、様々な人生経験をしたうえで、コミュニケーション能力が重要どうか「分からない」という回答に至るのには、様々な思いがあるのかもしれません。
「コミュニケーションの在り方・言葉遣いについて」のカテゴリーでは、「これからの時代、特に必要だと思う言葉に関わる知識や能力は何か」という問いもありました。
回答の上位を占めたのは、「説明したり発表したりする能力」や「相手や場面を認識する能力」です。
平成14年度の調査でも同様の質問を行っているようですが、当時と比べてこれらの回答割合は増加しています。「相手や場面を認識する能力」については、2倍以上です。
「これからの時代」ということでしたので、AI社会が意識されてのことかも知れません。
人間にしかできないであろうと思われる能力が回答上位を占めているように思えます。
国語に関する調査というと、新しい表現や従来からある表現の正しい意味などが取り上げられることが多いですが、この調査でも取り上げられています。
「聞いたこと、使ったことがある表現か」として、以下の表現が問われていました。
- 心が折れる
- 目が点になる
- あさっての方を向く
- 背筋が凍る
- 毒を吐く
どれも新しい表現という認識はないのですが、年齢別のグラフを見ると、どれも70歳以上で「聞いたことがない」という回答割合が増えており、世代差があるのが分かります。
なお、「あさっての方を向く」は、16~19歳の年代でも「聞いたことがない」という割合が増加していました。こちらについては、なんとなくイメージがつきます。
最後に「どちらの言い方を使うか」です。
「存続するか滅亡するかの重大な局面」をどちらの言い方で表すかの問いでは、「存亡の機」が6.6%、「存亡の危機」が83.3%でした。
本来の言い方とされているのは、「存亡の機」なのだそうです。
「存亡の機」を使うと回答したのは、全ての年代で10%に満たない割合でした。
言葉や文化は変化するということなのかもしれません。
なお、「そんぼうのき」「そんぼうのきき」とパソコンで入力し変換すると、「存亡の機」は一度では変換されず、「存亡の危機」は一度で変換されました。
パソコンも「存亡の危機」派のようです。
さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT
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