「税理士よ法律家たれ」という言葉があります。
税理士というと、法律書ではなく電卓を片手に・・というイメージがあるのではないでしょうか。
事実、電卓を使うことのほうが多く、取り扱いを調べるときなどに法律を参照したりします。
上記の言葉は、「その電卓を使う根拠は法律に定められているのですよ」と再認識させられます。
「難解な税法」と言われますが、その種類の多さや関連性が主な理由になります。
簡単な例を1つ挙げます。
「1年で110万円までの贈与なら贈与税はかからない」を言うのはご存知の方も多いのではないかと思います。これを「贈与税の基礎控除」といいますが、その根拠を見てみます。
贈与税は相続税法に規定されています。贈与税法という法律はありません。
そこでは、「贈与税については、課税価格から60万円を控除する。」(相続税法第21条の5)とされています。
110万円では・・?
ここで、もう1つの法律が絡んできます。租税特別措置法です。
この法律は、世の中の経済状況等に応じて特別に作られた法律です。
ここで、「平成13年1月1日以後に贈与により財産を取得した者に係る贈与税については、相続税法第21条の5の規定にかかわらず、課税価格から110万円を控除する。」と規定されているのです。
相続税法第21条の5の規定を見たときに、租税特別措置法にも規定がありますよという案内はありません。
これは、相続税法より租税特別措置法が優先されるのが大前提となっているからです。
このようなことから「税理士よ法律家たれ」と言われる所以がありそうです。