平均寿命、世界2位


厚生労働省が、平均寿命に関わる資料を公表しました。

これによると、2016年の日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳で、いずれも過去最高を更新し、女性は4年連続、男性は5年連続の更新となるようです。

世界2位の長さの平均寿命となるようですが、1位は男女とも香港のようです。
以前、日本が1位であったと思うのですが、いつのまにか、追い越されていたようです。

ただ、このタイトルにも世界2位と記載しましたが、厚生労働省が「2位でした。」と発表しているわけではありません。
さらに言えば、「2016年の平均寿命。」と銘打って公表しているわけでもありません。
公表しているのは、「平成28年簡易生命表の概況」というものです。

簡易生命表は、日本にいる日本人について、2016年の1年間の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の人が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかという期待値などを、死亡率や平均余命などの指標によって表したものです。

なお、今回は「簡易生命表」となっていますが、「完全生命表」というものも存在します。
簡易生命表は毎年、完全生命表は5年ごとに作成されます。
また、生命表は生命保険などの保険料の算出にも影響を及ぼします。

今回の概況には、主な年齢の平均余命や平均寿命の国際比較などが掲載されています。
先程の世界2位というのも、平均寿命の国際比較のデータを読み解いての結果です。なお、このデータの補足として、国により作成基礎期間や作成方法が異なるため、厳密な比較は困難ということが示されています。

ところで、この「平均寿命」ですが、「日本人が平均して何歳まで生きているか。」というような指標ではありません。
概況にも定義が記載されていますが、「平均寿命」とは、「0歳における平均余命」と定義されています。
では、「平均余命」とは何なのでしょうか。同じく定義を見ると、「X歳における生存数Lxについて、これらの者がX歳以降に生存する年数の平均を、X歳における平均余命という。」とされています。

つまり、X歳=0歳のときの平均余命ということになります。冒頭の2016年の日本人の平均寿命というのは、2016年の0歳児の平均寿命となります。

本来、2016年生まれの平均寿命を測定しようすれば、2016年生まれの全ての人が死亡するまでわりませんので、あと100年以上必要になるはずです。
ただ、現在日本には、0歳から100歳を超える人まで多くの人がいます。
そこで、それぞれの年代などの生存率、死亡率等を用いて計算しています。
簡易生命表の説明にある「死亡状況が今後変化しないと仮定」「期待値」というのは、このようなことを表していいます。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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