睡眠負債


睡眠負債という言葉をご存知でしょうか。
知らなくとも字面から想像することが出来ますが、睡眠に関する負債です。

負債とは、税務や会計の分野では馴染みのある言葉ですが、平たく言えば、負っている債務、つまり借金ということになります。
なお会計論では、負債とは、当該企業が負担する発生の可能性の高い将来の経済的便益の犠牲であり、かつ貨幣額によって合理的に測定できるものとされています。

ただ借金といっても、実際にお金を借りているわけではなく、ここでは睡眠不足時間(活動時間)を借りているという考えになると思います。
1日は24時間しかありませんので、活動時間が長ければ、睡眠時間は短くなり、睡眠不足時間は長くなります。
この蓄積された睡眠不足のことを、睡眠研究の分野では、睡眠負債(Sleep Debt)と呼ぶそうです。

この睡眠負債ですが、ただの寝不足として片付けられないかもしれせん。
睡眠不足が積み重なり、知らないうちに命に関わる病気のリスクが高まったり、パフォーマンスが大幅に低下してしまうという研究結果も出てきているようです。
また、その影響は個人に留まらず、社会にも影響を及ぼすようです。

世界的シンクタンク「ランド研究所」が発行した報告書によれば、睡眠負債を原因とする影響は年間15兆円と試算されたそうです。
睡眠時間と脳の働きの関係の研究では、睡眠時間が6時間の人も注意力や集中力を調べるテストに対する反応速度が日を追うごとに低下したという結果が見られたそうです。

経験がある人も多いと思いますが、徹夜や睡眠時間4時間といった場合には、自分にも睡眠不足の自覚があり、つらい、眠い、だるい、といったことを感じ、「今日は早く寝よう」などと、体調を調整しようとすることが多いのではないでしょうか。

しかし、睡眠時間6時間となるとどうでしょうか。それ程睡眠不足の自覚もなく、体調の変化も感じる人は少ないのではないでしょうか。先程の研究でも、脳の働きの衰えをそれほど自覚していなかった人が多かったそうです。それにもかかわらず、テストでは反応速度は低下しました。
ここに自覚のないリスクが懸念されているようです。

現実の借金では、借金が膨れ上がり、返済不能となると破産してしまいます。
これと同じように、睡眠負債も蓄積すると、様々な障害に突き当たってしまうようです。

なお、現実の借金と同じように睡眠負債も返済できるとされています。返済方法は寝ることです。
ただ、週末などの休日の寝だめに頼ろうとすると、生活リズムがみだれ、返って平日の睡眠時間が短くなってしまうそうです。
現実の借金もそうですが、睡眠負債も「返済は計画的に」ということが当てはまります。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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関東信越税理士会浦和支部所属

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