食中毒が多くなる季節です。
これから食中毒が多くなる季節となります。
気温や湿度が高くなり、細菌の発育にとって好条件が揃うためです。
ただひと言で食中毒といっても、その原因はいろいろとあります。
厚生労働省の統計によると、平成28年の1年間で、食中毒は1,139件(患者:20,252人、死者:14人)報告されています。
これは、医師が食中毒だと診断し、保健所に報告があった人だけを数えたものですので、実際にはもっと多くの人が食中毒にかかっていることになります。
食中毒と診断された人のうち、約4割は細菌、約6割はウイルスが原因ということでした。割合からも分かるとおり、この2つが食中毒の原因をほぼ占めていますが、その他にも原因となるものがあります。
- 寄生虫
最近話題となりましたアニサキスなどの寄生虫による食中毒 - 科学物質
洗剤や漂白剤などが食品に混入したことによる食中毒 - 自然毒
キノコ、野草、ふぐなどの毒による食中毒
一番多い原因であるウイルスによる食中毒の代表例はノロウイルスです。
ウイルスを含む二枚貝(カキ等)を生や十分加熱せずに食べた場合、ウイルスが付着した食品や調理具などで調理した食品を食べた場合、食中毒にかかった人の排泄物などを正しく処理しなかった場合に症状が表れます。
ウイルスによる食中毒は冬場が多くなりますので、これから食中毒が多くなる原因は細菌ということになります。
細菌による食中毒が多くなる原因は前述のとおりですが、現在では冬でも暖房などで室内は暖かいので、季節に限らず注意は必要になるということです。
食中毒の原因となる細菌をいくつかご紹介します。
ウェルシュ菌
カレーやシチューなどにいる細菌です。一晩作り置いたカレーがおいしいということで作り置きすることもあるとおもいますが、その間細菌も増殖しています。
ウェルシュ菌は、低温では増殖しにくいという特性があるため、作り置く際には早く冷めるように小分けにして冷蔵庫などで保存するのが良いそうです。なお、食べる際には十分な加熱をするのはいうまでもありません。
黄色ブドウ球菌
もともと人の皮膚、鼻や口の中などにいる細菌です。加熱後に手作業を行うおにぎりや弁当などが原因となります。
手作業を行う前によく手を洗うのはもちろんですが、おにぎりを握るときはラップなどを使うのも効果的なようです。
腸管出血性大腸菌
O157などが有名です。加熱不足の肉などが原因になりやすいということですが、生野菜や浅漬けなどが原因となることもあるようです。
よく加熱する、調理器具はその都度よく洗うなどいった対応が効果的なようです。
食中毒にかかるとほとんどの場合、嘔吐や下痢といった症状が出ます。
まずは脱水症状にならないようしっかりと水分をとるのが良いようです。加えて自分で判断せず医師の診察を受けるのが適切です。
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