無線LANただ乗りに控訴なし?
以前、無線LANのただ乗りについて無罪の判決がされたということを取り上げました。
東京地裁の判決だったのですが、今回、東京地方検察庁が控訴しない方針を固めたという報道がされました。
控訴しないことが確定すれば、無線LANのただ乗りは無罪。ということが確定することになります。
改めて裁判の内容を振りかえると、大きく分けて
- 他人の家に設置された無線LANの「暗号鍵」を解読し、インターネットを無断で使う「ただ乗り」をしたとして電波法違反
- ネットバンキングの暗証番号などを盗み取り預金を不正に送金させたとして不正アクセス禁止法違反
の2つの内容で争われていたようです。
不正アクセス禁止法違反では有罪となりましたが、電波法違反では無罪という判決が下されたというものです。
「電波法では『無線通信の秘密』を盗んで使用した者は罰せられるが、無線LANの『暗号鍵』は通信の内容を知るための手段にすぎず、通信の秘密にはあたらない」という見解のようです。
このようなことを受けてか、総務省からは、無線LANのセキュリティ対策を最新のものにするよう注意喚起しています。
現状では自己防衛が最善の対策ということになります。
裁判の結果からもわかる通り、罪とならないのは「ただ乗り」だけとなります。「ただ乗り」を利用して不法行為をすればそれについては罪に問われることになります。
現在の無線LANの契約と言えば、費用も定額なものがほとんどだと思いますので、「ただ乗り」されただけであれば経済的な損害も生じないのかもしれません。
しかし、心情として受け入れられないではないでしょうか。今回のように犯罪の踏み台として利用されてしまうこともあります。
また、無線LANを利用して複数のパソコンなどとネットワークを構築していることもありますので、情報漏えいの危険性も高まります。
このようなリスクから身を守るための自衛手段ですが、総務省からの注意喚起にもあるとおり、無線LANのセキュリティ対策が必要で、その中でも暗号化方式の設定が最も重要になるようです。
暗号化方式とは、通信の途中で内容を見られたり改ざんされたりしないようにデータを変換処理することで、その方式には大きく分けてWEP、WPA、WPA2の3種類があります。
情報処理推進機構によると、WEPは推奨されず、WPAも万全ではない。ということです。
となると、残りはWPA2ということになります。
一度、使用している無線LANの暗号化方式を確認してみては如何でしょうか。
さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT
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関東信越税理士会浦和支部所属
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