税理士業のアクション・スリップ


昨日、アクション・スリップを取り上げました。
大雑把に言うと、うっかりミス、ケアレスミスということですが、家庭や仕事を問わず全ての生活に内在しているミスです。

もちろん税理士業も例外ではありません。むしろ業務の内容と照らし合わせてみれば、内在するリスクは大きいほうに分類されるのではないでしょうか。

一昔前は、税理士業といえば、紙と鉛筆とそろばん(電卓)が業務を行う上での必需品でした。
もちろんこれらは他の業種でも使うものですし、今でも使用しているものです。ただ、これらを副次的に使うのではなく、以前は主要道具でした。

領収書や請求書などから金額や取引内容を拾い出して、仕訳帳を作成し、総勘定元帳に転記し、電卓を叩いて試算表や精算表を作成し、決算や申告書の作成を行う。といった作業が全て手書きで行われていた時代です。
これらの作業の中には、転記ミス、集計ミスといったアクション・スリップが内在していました。

現在ではこうした会計帳簿や申告書の作成はパソコンで行われるのが通常です。

パソコンの導入でまずなくなるのが集計ミスです。正しい金額さえ入力していれば、もちろん100%ではありませんがその金額の集計が誤っていることはまずありません。

次に軽減されるのが、転記ミスです。会計や税務では同じ金額を異なる場所に記載することがあります。
例えばAという場所に入力した金額をBやCの場所にも用いる場合、Aに金額を入力すれば、BとCにも自動で同じ金額が入力されるといった設定となっていれば、BとCに金額を転記するミスはなくなります。

しかしながら、パソコンの導入で、ミスを減少することができたとしても、なくなるわけでは決してありません。

入力した金額が間違えていた場合には、パソコンはその金額を訂正してはくれません。
また、パソコンが自分の思ったように機能するのは、その設定が正しく行われている場合に限ります。
さらにはシステム自体が不具合を起こしていることも考えられます。

こららのことを考えると、作成する手段にかかわらず、チェックをする重要性がよく判ります。

実際のチェックといえば、赤チェック、クロス集計、ダブルチェックなどが一般的で、どれも人による手作業となります。
そのほか、事例の取り扱いや計算の方法など、正しい知識を必要とするのはいうまでもありません。

手書きからパソコンへ、技術は進んでも、人はアクション・スリップを起こすものということは変わらないようです。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

埼玉県さいたま市緑区東浦和1-8-18-303

営業時間 平日9:00~18:00

関東信越税理士会浦和支部所属

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