アクション・スリップ
心理学用語で「アクション・スリップ」というものがあるそうです。
「認知の制御過程における実行段階でのエラー」というのが定義のようですが、表現が専門的で難しいですよね。
簡単に言ってしまうと、うっかりミスやケアレスミスということのようです。
アクション・スリップは無意識的に発生するのが特徴で、日常的行動において生じやすいとされているそうです。
ミスをしようと思ってする人はほとんどいないと思いますので、「無意識的」というのは、失敗をすることが念頭にないということなのでしょうか。自分の力量では失敗をするかもしれないという心情は意識的となるのかもしれません。
このアクション・スリップの一例では、ハサミを取りにいったのに、うっかり本を持って戻ってきてしまったというようなミスが紹介されていました。確かに無意識ですね。
うっかりミスやケアレスミスというと、笑い話になりそうな軽度の失敗というイメージがありますが、とてもそれでは済まされないような重度の失敗に繋がる可能性があります。
アクション・スリップの特徴で日常的行動において生じやすいというものがありました。
社会人にとっての日常的行動といえば、仕事です。
以前、証券会社の社員が株式の単価と数量を打ち間違えて、何百億という損失が発生したということがありました。
このようにミスの内容によっては、多大な損害を被ることにもなりかねません。仕事は経済活動の一環で、お金と無関係とはなりませんので、尚更注意が必要です。
しかし、ミスをしているときには自分はミスをしているとは思っていないのが通常です。後でミスをしたことに気づくというのがほとんどではないでしょうか。
アクション・スリップを軽減させるためには、例えば
- 検算など内容を見直す
- ダブルチェックをする
- 送信や確定など決定的な操作をする前にひと呼吸おいて処理をする
- 指差し確認や声だし確認をする
- ながら作業をしない
などがあります。
もちろんこれら以外にも対策はあります。しかし「これを行ったから大丈夫」というようなものではなく、複合的に行うことやそのような意識を持つことによって軽減策となりえるのではないでしょうか。
さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT
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関東信越税理士会浦和支部所属
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