ネット業者の情報開示


現在では様々な情報のやりとりやコミュニケーションがインターネットを通じて行われています。
ひと昔前は、ネット上のコミュニケーションツールと言えば、メールだけでしたが、現在ではSNSなどを初めとして多くの手段が存在します。また、クラウドという概念が登場して、情報の保存場所が自分のパソコンからIT企業などが所有又は利用するザーバーに保管されるようになりました。

自分のパソコンに保存している場合と比べて、外部の企業などに情報が保存されている場合には、セキュリティ上の制約はあるものの、そのサービスを提供する担当者などがその情報にアクセスすることは技術的に可能なのだと思います。
お金を財布や自宅の金庫に入れず、金融機関に預けているのと同じイメージでしょうか。

こうしたことは約款などにも書かれていない(書かれていたとしても表現が難しく理解できていない)のが現状ではないでしょうか。また個別に問い合わせたとしても満足のいく回答が得られるかどうかも不明です。

ただし、推測することは可能です。捜査機関などからの利用者の情報開示請求に対する対応です。今回LINEがこの対応状況を公表したようです。半年間で約1700件の請求があり、その58%を開示したということです。
開示したのは、電話番号、メールアドレス、通信日時が主なようですが、チャット情報も含まれているということでした。
このことからもサービスの提供側はその情報にアクセスする方法があることがわかります。
銀行が預金者の取引内容と預金残高を把握しているのと同じような理屈でしょうか。

預金も情報もサービス提供者がその内容にアクセスできるという点では、同じように思えます。
しかし、決定的に異なるものがあります。盗まれた場合です。

お金はコピーできませんので、盗まれれば預金残高が減少し気づくことができます。一方、電子情報はコピーができますので、盗まれたことに気づくのは難しいのではないでしょうか。

お金という実体があることを除けば、預金についても今や電子情報のはずです。電子情報であれば、アクセス履歴を残すことが可能なように思えます。これがあれば、いつ、だれが、どの情報にアクセスしたというものがわかるのではないでしょうか。
もしそうであれば、利用者へ情報開示するというサービスができるかもしれません。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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関東信越税理士会浦和支部所属

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