空家等対策の推進に関する特別措置法


先日、空家等対策の推進に関する特別措置法(通称、空き家対策特別措置法)が完全施行となりました。
この背景としては「適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており、地域住民の生命・身体・財産の保護、生活環境の保全、空家等の活用のため対応が必要」ということだそうです。

施策の概要は以下の通りです。

国による基本指針の策定・市町村による計画の策定等

  • 国土交通大臣及び総務大臣は、空家等に関する施策の基本指針を策定
  • 市町村は、国の基本指針に即した、空家等対策計画を策定・協議会を設置
  • 都道府県は、市町村に対して技術的な助言、市町村相互間の連絡調整等必要な援助

空家等についての情報収集

  • 市町村長は、
    • 法律で規定する限度において、空家等への調査
    • 空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用等が可能
  • 市町村は、空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力

空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施

特定空家等に対する措置

特定空家等に対しては、除却、修繕、立木竹の伐採等の措置の助言又は指導、勧告、命令が可能。
さらに、要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能。

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために、国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助、地方交付税制度の拡充を行う。
このほか、今後必要な税制上の措置等を行う。

この法律は固定資産税等に影響を及ぼします。

市町村長から特定空家等の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図めに必要な措置をとることの勧告があった場合は、その特定空家等の敷地について固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外されることになります。

現在の住宅用地特例は、固定資産税の課税標準が

  • 小規模住宅用地(200㎡以下の部分)   1/6
  • 一般住宅用地(200㎡を超えるの部分)  1/3

に軽減されていますが、この適用がなくなります。

なお、特定空家等とは

  • そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
  • 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  • 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

にあると認められる空家等をいいます。

参考資料:空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26 年法律第127 号)の概要より

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