クラウド会計の意外な盲点


自動で経理、自動で同期などと「自動」という言葉が強調されているクラウド会計サービスですが、使用するにあたって注意点というか意外な盲点がいくつかあります。

それは、自動機能を利用するためには、

  • ネットバンキングなど、インターネットで利用できる環境が必要なこと
  • 自動で同期できる期間に制限があること

です。

クラウド会計サービスに申し込んだからと言って、銀行などの取引の登録が自動になるわけではありません。
あまりこのような説明が全面に押し出されていないためか、この点を認識されていないこともあるようです。
それぞれ見ていましょう。

ネットバンキングなど、インターネットで利用できる環境が必要

クラウド会計を使おうとするぐらいですから、何らかの事業を行っているはずです。
事業を営んでいて、銀行口座をお持ちでない方はまずいらっしゃらないでしょう。

ただ、その口座について、インターネットバンキングの申し込みをしていますでしょうか。
口座開設時などに利用申請をしていない限り、ネットバンキングの利用はできないのが通常です。

このままクラウド会計を利用してもその利点は享受できません。

幸い現在ではネットバンキングに対応している金融機関がほとんどですので、口座開設をした後からでも別途申し込みにより、ネットバンキングを利用できます。

ただ1つ注意が必要なのは、法人口座に多いのですが、ネットバンキングに利用手数料がかかることがあることです。
口座数が多ければ、それだけ利用手数料がかさむことがあります。
クラウド会計の導入を検討中の場合は、こうしたことも考慮したほうが良いでしょう。

自動同期の期間に制限あり

銀行口座もネットバンキングに対応しているので、利用に問題ない。とお考えの方もいらっっしゃることと思います。
しかし、ここでも1つ注意点があります。

自動同期の期間に制限があることです。

個人事業主の方に多いのですが、今年からクラウド会計で会計帳簿と記帳しようとして、確定申告期限間近になって一気に作成しようとする方がいらっしゃいます。
個人事業主の会計期間は、1月1日から12月31日ですので1年間の口座の取引情報が必要です。いざ自動同期で1年分の口座情報を取得しようとしても、うまくいかないことがあります。

これは、自動同期で過去にさかのぼれる期間が2~3か月ということが多いためです。

もちろん例外もありますが、このような場合には別の方法で1年分の口座情報を取得する必要があります。

クラウド会計の導入前と導入後の注意点を意外な盲点として取り上げてみました。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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関東信越税理士会浦和支部所属

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