今回のタイトル。税理士からしてみれば、何を当たり前なことを。と思ってしまうような内容ですが、見る立場をかえてみると、その解釈が完全一致しないこともあるようです。
ことの発端は、全国社会保険労務士連合会(全社連)の機関誌「月刊社労士」の平成27年5月号に、
「賃金計算事務の延長線上にある年末調整事務についても、法定調書の作成及び税務署への届出を除いて、社労士(法人)が行うことのできる業務です。」
と記述されたことでした。
これについて、日本税理士会連合会(日税連)は異議を唱え、全社連と日税連による協議となりました。
協議の結果、年末調整において税務判断を必要とする事務は税理士業務であることが改めて確認されました。
この中にキーワードが2つあります。「税務判断を必要とする事務」「改めて確認」です。
「税務判断を必要とする事務」は、計算結果を源泉徴収票に単に記入する行為は、税理士業務に該当しないことです。
「改めて確認」とは、以前に、「年末調整に関する事務は、税理士法第2条第1項に規程する業務に該当し、社会保険労務士が当該業務を行うことは、税理士法第52条(税理士業務の制限)に違反すること」が、全社連と日税連で確認されていたことです。
社会保険労務士と税理士は双方とも資格を要する業務ですので、その職域がどこまで及ぶのかが大事になりますが、その境界線ともなると、こうした協議が必要になることもあるようです。
月刊社労士に記述された内容についても、社会保険労務士が税理士の業務範囲を侵害することを助長する意図で記述されたものではないという見解を、全社連で示して頂いているそうです。
いずれにせよ、協議がまとまったことが何よりでした。