ノマドワーカー

ノマドーワーカー。耳にしたことがある人も多いと思います。

ノマドとは、英語のnomadで遊牧民や放浪者といった意味です。これを踏まえると、ノマドワーカーとは会社や自宅などの決まった場所でなく、カフェや公共スペースなど好きな場所で仕事をする人を表します。

カフェなどで数時間仕事をする人などが主に該当しそうですが、メールやちょっとした仕事を外出先でするため小1時間程度そのような場所で仕事をする人は少なくないはずです。このような場合も含めるとしたらノマドワーカーは相当数存在するといってよいのではないでしょうか。もちろん税理士もそこに含まれます。

このノマドワークですが、相当の注意を払わなければなりません。

何と言っても、仕事を行っている場が公共の場であることを意識しなければなりません。

ノマドワークにとってパソコンは必需品ですが、それに入っている情報は、ほとんどが秘匿情報ではないでしょうか。
パソコンを開くのであれば後ろが壁であるなどの配慮が必要です。

また、通信についても気をつけなければなりません。

公衆無線LANなどの普及により、どこでもインターネットに接続できるようになって来ていますが、これらの通信のセキュリティは脆弱であることが多いです。またこうした無線LANを提供することで情報収集していることもあるようです。
通信に関しては自前で用意したものを使うほうがよさそうです。

電話も注意が必要です。会社名や人物名など特定の内容を口にしがちです。思わぬ情報漏えいに繋がることがあります。

クラウド会計を始めとしたクラウド環境が普及し始め、どこでも情報にアクセスできるようになってきていますが、私達税理士が扱う情報は、過敏といわれるぐらいに漏洩には気をつけなければならないものです。

こうした面を考えるまでもなく税理士業務はノマドワークに向いていないと思いますので、公共の場でこうした仕事をすることはないでしょう。

ただ現実にノマドワーカーは存在します。人に見られることを前提とした立ち振る舞いがノマドワーカーには必要とされるのではないでしょうか。