119番実体調査


119番といえば、救急車です。
救急の時に、電話一本で駆けつけてくれるありがたい制度です。

この度、神戸市が救急車の利用状況や救急車の要請理由などについてアンケート調査を行ったようです。
調査の理由は、救急車による救急出動件数が増加していていることを背景に、適正利用の促進に向けた施策への取り組みに向けてということです。
神戸市では、約6分に1台の割合で救急車が出動しています。

アンケートについては、それぞれの事案について救急車を「呼んでもよい」「呼ぶべきではない」「分からない」の3択となっていたようです。

その一部ですが、

  • 急にろれつが回らなくなったとき
    「呼んでもよい」81.8%、「呼ぶべきではない」6.9%、「分からない」11.3%
  • 胸が締め付けられるように痛むとき
    「呼んでもよい」78.2%、「呼ぶべきではない」5.4%、「分からない」16.5%
  • 突然、激しい頭痛がおこったとき
    「呼んでもよい」65.5%、「呼ぶべきではない」11.0%、「分からない」23.5%

の結果となりました。

この結果を受けて、これらの事案は、重症の恐れが強い可能性があるにも関わらず、比較的「呼ぶべきではない」「分からない」の回答の割合が高く、タクシー代わりに呼び出すなど救急車の不適切利用が社会問題化するなかで、119番に対し慎重になっているという見解を示すものもありました。
回答結果だけを見ると、なるほどそうなのかな。と思える結果です。

ただ、少し見かたを変えると、異なる見解も出てきそうです。

このアンケートは、2230名の回答によるものです。回答数としては調査として申し分ないように思えます。
しかし、この回答の対象者は、神戸市のネットモニターであるということです。

神戸市では、市政に反映させることを目的として、「神戸市ネットモニター」制度を実施しています。
インターネットによるアンケート調査などで市民の声を聴くというもので、募集によりモニターを集めています。
謝礼は、回答実績に応じて、500円または1,000円相当の図書カードなどといった程度です。

つまり、このようなモニターに参加している人達は、多少なりとも市政に対して意識のある人達と捉えることができます。
タクシー代わりに救急車を呼び出すような人が、このようなモニターに参加しているとは考えづらく、参加していたとしても少数なのではないでしょうか。
もし別の方法で、不作為にアンケートを行ったとしたら、異なる比率になるという可能性も考えられます。

数字自体は、確固たる事実ですが、そのとらえ方は必ずしも1つではないのかもしれません。

さいたま市緑区の税理士 渡辺税務会計・KWAT

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