税理士にとって注視すべぎ報道がありました。
財務省や国税庁が租税回避行為を指南する税理士に、その仕組みの開示を義務付ける方針ということです。さらにこの開示を拒んだ場合の罰則も設けるとありました。
悪質な課税逃れを把握するのが狙いのようですが、適切な助言も開示対象に含まれるようです。
複数の基準を満たした場合に開示が要求されるようですが、租税回避行為について報酬を受け取る、納税額を減額させるための損失を計上させる、守秘義務がある、などが基準として検討されているようです。いずれも通常の税理士業務の範囲内のように思われ、税理士が業務を行っている限りは開示義務が生じるのではないかと暗に考えてしまいます。
アメリカなどでは既にこのような制度が導入されており、こうした動きは以前からあったようですが、いわゆる「パナマ文書問題」が追い風となっているようです。
9月には検討に着手し、2018年度からの実施を目指すということですが、現段階では注視するとしか言えない状況ですね。
ところで、「税理士、租税回避、罰則」という言葉を並べると、税理士が何か悪いことをして罰を受けるように思えてしまいますが、これは事実とは異なります。
今回の報道は、国などの課税庁側が税理士に対して、情報提供をさせようとするもので、そこに強制力を持たせるために「罰則」が設けられるというものです。
また、「租税回避」も言葉のイメージが悪いのですが、違法ではありません。もし違法であるならば「租税回避行為を指南する税理士」ということ自体が成り立ちませんので、その開示を義務付けるといったこともあり得なくなります。
脱税と誤解されやすいのですが、脱税と租税回避行為は異なります。脱税は犯罪です。
脱税と租税回避行為の違いについては、また別の機会に改めたいと思いますが、この2つは明確に異なります。