待機高齢者という言葉をご存知でしょうか。
保育所不足により、保育所へ入所できないため待機している児童を待機児童といいますが、特別養護老人ホームに入所できず待機している高齢者を待機高齢者というそうです。
特別養護老人ホームは、要介護高齢者のための生活施設です。介護保険法によれば、入浴、排泄、食事などの介護やその他日常生活の世話、機能訓練、健康管理、療養上の世話を行うことがその目的とされています。
この特別養護老人ホームは2012年から2014年で施設が1割増加しましたが、1施設あたりの定員数が5%近く減り、全体の定員数で見ると、5%の増加にとどまっているようです。
その一方で、特別養護老人ホームの入所待ちの待機者数は2割以上増加しています。このため2015年4月以降、特別養護老人ホームの新規入所者を原則として要介護3以上の人に限定しています。
需要があるのに増えない理由は
- 建設費の上昇
工事単価が2010年から2014年で約3割増加 - 新規開設許可が下りない
介護保険の給付費用が高額になる。今までは居宅介護を推進 - 介護職員の不足
他職種と比べて賃金が低く、労働内容もきつい
介護職員の不足に対しては、2015年度の介護報酬改訂で介護職員の給与が月額で12,000円程度引き上げられるように手当てがされましたが、そのまま給与に反映されているかといえば、事業所次第というところがあるようです。
また、引き上げられたといっても、厚生労働省の平成27年賃金構造基本統計調査によると、介護職員の給与は全産業の給与に比べるとまだまだ低いようです。
このようにいくつか原因が挙げられていますが、一言でいってしまうと、「お金がない」に尽きるのではないでしょうか。